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マスクの使いまわし再利用にオゾンを活用

コロナウィルスによる新型肺炎の恐れが高まる中、2020年2月からマスクの品切れ状態が続きました。
コロナウィルスだけでなく、疫病の蔓延を防ぐためには「人混みをさける」+「手洗い・うがいを励行する」+「マスクを着用する」+「身の回りの消毒をする」の四つが重要であることは本サイトの【疫病から身を守り拡大を防ぐ】でも述べておりますが、そのうちの重要アイテムであるマスクが殆どの薬局やドラッグストアで品切れになり入手困難な状態となったことは大きな社会問題にもなりました。
そのため、一部の人々(実はかなりの割合で)の間では、本来は使い捨てのはずのマスクを何日も使いまわし(再利用)しているという事態も発生しました。もちろん、使い捨てマスクを使いまわしするのは間違っています。マスクそのものが細菌やウィルスの温床になるからで医療関係者だけでなく誰に聞いてもこれを肯定する人はないでしょう。
しかし、「それでも、無いよりはまし」という理由で、洗って、アルコールをスプレーして、内側にガーゼや不織布を当てたりして再利用する行為を誰も咎めることはできませんし、飛沫感染を防ぐという意味においては確かに無いよりはましだとも言えます。さらに、マスクをしないことがマナー違反のように言われる事態に至っては、効果の程はいざしらず、形だけでもマスクをしたいと考えるのは自然な反応ではないでしょうか。

マスクをオゾンで除菌殺菌

オゾン除菌ケース

そこで、この使い捨てマスクの再利用方法の一つをご紹介したいと思います。
それがオゾン発生器を活用したマスクの使い回し法です。
実は、このサイトの【災害時の脱臭、除菌に効果的なオゾン発生器】で、すでにオゾンについてはご紹介済みです。そこでも、オゾンには強力な除菌作用が有ることは述べておりますが、高濃度になると人体に悪影響があるので使い方に注意する必要があることも書いております。
オゾンはまさに諸刃の剣なのですが、ことマスクの再利用に関して言えば人体に影響のない方法で利用することが可能です。
それは除菌ケース内にマスクとオゾン発生器をいれるだけで解決します。
小さなケース内であれば除菌効果が高い高濃度にしやすいわけで、人体への影響などは考えなくても良いからです。
私は百円均一で透明なプラスティクケースを買ってきて、その中に別ページでも紹介した三角形のオゾン発生器とマスクを入れています。オゾンは除菌以外にも強い消臭作用がありますからマスクに残った口臭の除去にも役立ちますのでまさに一石二鳥というわけです。


マスクとオゾン

オゾン濃度の計算

では、そのプラケース内のオゾンがどれほどの濃度になるのか計算して見ます。
長さ23センチ、幅13センチ、高さ8センチの大きさですので容積は0.0024平米です。
製品のオゾン発生量は2mg/hで、電源を入れると最初の30分は連続稼働し、その後は55分停止して5分稼働するというインターバル運転を繰り返します。

安定状態になれば一時間当たりのオゾン発生量は(60分のうち5分しか稼働しないので)2mg÷12=0.166mgです。
オゾン濃度(PPM)は、 オゾン発生量(mg/h)÷空間の容積(m3)÷2.14 の計算式で求められますから、
0.166÷0.0024÷2.14=32.32ppm となります。

最初の30分連続稼働時はどうかというと
オゾン発生量は0.166×2=0.332mg/h となりますから
0.332÷0.0024÷2.14=64.64ppm となります。これは大変な高濃度になりますが入れ物の容積が小さいとこういう値が出てきます。

オゾン濃度と除菌効果

どの程度のオゾン濃度で除菌効果が得られるのかという点について正確なことは言えませんが、ある調査によると新型インフルエンザ(H5N1)に対してオゾンガスCT値60(ppm/min)で死滅率100%の効果が得られたという情報があります。
CT値(ppm×min)=濃度(ppm)×燻蒸時間(min)ですから、オゾン濃度64ppmなら1分で達成する値です。

ということで、今回紹介する方法なら1分で充分のように思えますが、実際は各種減衰により理論値より下回るのは当然でしょうし、ケース内の濃度が高くても人間に影響は有りませんので最初の連続稼働時に10分ぐらい入れておくのが良いと思います。

マスクとオゾン除菌箱

使い方と注意点

マスクを使用した後は(時間が経てば増殖しやすいので)すぐにこの除菌箱に入れて、器具の電源ボタンを押し、10分したら取り出して清潔な場所に吊るしておけばよいのではないでしょうか。
ケースの扉を開いた時にすぐに中の空気を吸わないように(実際はあっという間に空間容積が何千倍にもなり、濃度は何千分の一になるので心配する事はないと思いますが)すること、残留オゾンを吸わないために取り出してすぐには着用しないこと、使用した後のマスクは湿気を持っているので取り出した後に乾燥させてから使用することなどを注意する必要があります。

使用後のマスクの嫌な臭いもなくなって付け心地も悪くないので、どうしてもマスクを使いまわして再利用しなければならないという方にはおすすめしたい方法です。



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本サイトの災害写真の出展は「消防科学総合センターの災害写真データベース」によるものです



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