本文へスキップ

地震や火災等の災害用備蓄品や非常持ち出し品の準備に

広告上区切り線 広告下区切り線

被災体験記 Disaster experience record

分厚い靴と軍手は枕元に

清水 凛

阪神大震災を体験したときのことです。
私が住んでいたところは震源地からはかなり離れていたため、中心部がまさかあれ程の大惨事になっているなんて思いもしませんでした。
多くの建物や道路施設等が倒壊し多数の人命が失われたことに比べたら、倒壊も免れ人的被害も受けなかったのは不幸中の幸いですが、それでもかなりの恐怖を覚えてたことは忘れたくても忘れられません。
当時まだ10代後半でしたけれど、夜更かしをしてそろそろ寝ようかと布団に入りうつ伏せで寝てたら、地面の奥底からドスンという抜けたような音を意識の底で聞くことになりました。急に怖くなり目を覚ましたところで今度は恐ろしいくらいに揺れ、箪笥は倒れ水槽は割れて、家の中でさえ歩くのが困難な状態となりました。今思い出してもあの時の恐怖感がそのまま湧き上がって来ます。

そんな地震を経験して強く感じるのは「イザという時の為に事前に用意できるものは用意するという当たり前のことが本当に重要だ」ということです。
特に食料面では、自衛隊の缶詰などが支給されましたが、自分たちで用意しておけば必要なタイミングで必要な量を取ることが出来たわけで、お腹をすかせながら救援物資が着くのを今か今かと待ちわびるようなことはなかったと思います。実際、誰かが何とかしてくれるという考えは怖いもので、仮になんとかしてくれたとしても、自分や家族が満足できる食料が届くかと言えばそうでもありません。
ということで、パック入りのお米やパスタやインスタントラーメンなどは必需品として、それに加えて缶詰やレトルトカレーなど味がしっかりしているものを用意しておけばかなり助かるはずです。

給水車の画像 もちろん料理のための水もライフラインが戻るまでは有りませんから、飲料用以外にもなるべく多めに用意しておくことが重要です。
20リットル入りの(コロとハンドルつきの)タンクなども今は売られてますので、そんなものを用意しておけば給水車から水を分けてもらうときに大変役立ちます。
それと、ガスコンロとガスボンベ、今ならスマホなどの充電器、もしスマホが使えなければ懐中電灯、ローソクもありがたいです。外の情報を直接知るためのラジオも欠かせません。
ケガをした時のことなども考えて救急箱にはなるべく包帯や消毒剤などを多めに用意しておくといいと思います。

また私は阪神大震災の体験に基づき、いつでも手の届くところに分厚い靴と軍手を用意しています。(大揺れの後は家中の物は散乱状態になりますのでガラスの破片などで普通に歩くことすらできませんでした。)
また女性なら生理用品は欠かせませんし、水が出ないという状態を考えれば水入らずのシャンプー、トイレットペーパー、ラップなども100m巻きなら安いのもありますので、それを用意して皿が汚れないよう先に敷いておくと洗う必要もなくコンパクトにまとめることもできます。

こんな風に地震を体験したからこそ必要性を実感し今はそれなりに準備している備蓄品ですが、経験されてない方はなかなかピンとこないかもしれません、以前の私がそうでしたから。でも本当に「備えあれば憂いなし」ですよ。

体験記一覧リストへ


トップに戻るボタン



広告上の区切り線

ナビゲーション