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災害時の脱臭、除菌に効果的なオゾン発生器

オゾン 水が出ない、水洗トイレが使えない、ゴミ収集車が来ないなど、被災後の生活はどうしても不衛生になりがちです。
アルコール除菌、防臭袋、消臭剤、密閉型汚物入れ、屋外用ゴミ箱などをある程度準備しておいたとしても、やはり限界はあります。
じつはそんな被災後生活に役立つ、簡単で効果的な脱臭、除菌方法があるのです。
それがオゾンによる脱臭、除菌です。

高い脱臭、除菌能力があるも適切な濃度管理が重要

オゾン(ozone)とは酸素原子3つから構成される分子のことで、分子式ではO3と表記されます。酸素がO2ですから酸素原子が一つ増えた形になっています。
オゾンはとても不安定な構造なので反応性が高く、大気中では分子同士や他の分子と反応して元の酸素に戻ろうとします。その時に雑菌や臭いの元となっている物質と反応することにより脱臭、除菌効果が得られることになります。

オゾンは水道や食品の殺菌などにも幅広く利用されていますが、家庭用としてもいくつかのオゾン発生器が販売されています。
ただ、オゾンには特有の臭気があることと、高濃度になると人体に有害な働きをするためにあまり一般化されていません。
ですから、適度な濃度で効果的な使い方をする必要があるのです。
適度な濃度とは0.1PPM以下とされていますが、実はこの程度の濃度になるとかなりのオゾン臭があり、通常の人は我慢できなくなりますので、却ってこの耐え難い臭いが人体に無害であるかどうかの判定基準になるわけです。
家庭用に市販されている製品は、短時間でオゾンを発生させ、その後一定時間ストップさせるというインターバル機構を設けることにより、空気中で自然にオゾンが分解して一定濃度以上にならないようにしていますが、より安全に使うには以下のような注意を払うべきだと思います。

トイレやゴミ置き場などに適している

臭う場所 健康に害がでない範囲で上手に使うには、強いオゾン臭を我慢しないこと。そして長時間滞在する部屋に使用しないことです。
つまり、トイレなどの一時的に利用する空間で、オゾンの臭いが我慢できる範囲で使用することです。
一度もオゾン臭を嗅いだことがないと判らないと思いますが、0.1PPMになるとあきらかな臭気があり、鼻やのどに刺激を感じるほどですから、「多少臭いがするな」程度なら0.05PPM以下だと思います。0.05PPMというと実は大気中でも観測される程度の濃度でもあります。日差しの強い海岸などでは0.03~0.06ppm、森林では0.05~0.1ppmの濃度が観測されることがありますから、それほど神経質にならなくても良いことがわかります。

クローゼットの中、下駄箱の中、冷蔵庫の中などは日常生活の中でも比較的良く利用される場所ですが、被災後生活では前述のトイレを初めとして、大型の屋外ゴミ箱や一時的にゴミの収納場所となる物置内などに設置すると効果的だと思います。

実際に使ってみて

トイレにオゾン ここでは一例として、アマゾンで購入したオゾン発生器についてご紹介します。
製品名は TAIDEBAO TDB-010 という中国製ミニ空気清浄機です。
USB充電式で500mAhのバッテリーを内蔵し、オゾンの発生量は2mg/hです。
この製品は電源を入れると最初の30分は連続稼働し、その後は55分停止して5分稼働するというインターバル運転を繰り返し、バッテリーが切れたら停止するというもので、フル充電で約一週間使えることになっています。

これを容積4立方mのトイレに設置したわけですが、この場合の一時間あたりのオゾン濃度を計算すると以下のようになります。
一時間当たりのオゾン発生量は(60分のうち5分しか稼働しないので)2mg÷12=0.166mgということになり、
オゾン濃度は、 オゾン発生量÷空間の容積÷2.14 の計算式で求められますから、
0.166÷4÷2.14=0.019ppm となります。

これは日本産業衛生学会が定める許容濃度0.1ppmの1/5になりますので、この程度なら人体になんら問題はないわけです。しかも、トイレは一時的に在室するだけの空間ですから、より安全な使い方ともいえます。
実際に使用してみても、オゾン臭はほとんど感じません。というよりも、オゾンが出ているかどうかも良くわからないくらいです。インジケーターランプが青色に点灯している時がオゾンの発生時なので、その時に発生口付近に鼻を近づけると少し生臭いような特有の臭いがしますので、それで初めて作動している事が判る程度です。(健康上、あまり長く嗅ぐのは好ましくありませんのでご注意ください。とはいっても長い間嗅いでいられるような臭いでもありませんが。)

ただ、やはり脱臭効果はしっかり確認できます。トイレ特有の臭いが減りましたし、なんとなくトイレの空気に清涼感(息がしやすくなったような感じ)を感じるようになりました。 充電池の持続時間はやはり一週間くらいで、青色ランプが点灯しなくなったら充電します。充電時は赤色ランプが点灯し、約一時間後フル充電になったら消灯します。


オゾン発生器を災害時にオススメする3大ポイント
■ 脱臭と除菌を併せて行える
■ 日常使いできるので備蓄管理の必要がない
■ 停電時にも利用可能



災害時に活躍するハンディラップの使い方

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本サイトの災害写真の出展は「消防科学総合センターの災害写真データベース」によるものです



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